
今回のシリーズテーマ「ウイズコロナ時代にこそ必要なホスピタリティ」では…
①で、コロナ禍によりお客様との関係性=ホスピタリティの大前提が崩れてしまったこと
②で、ウイズコロナ時代において、リアルなホスピタリティが差別化要因として以前以上に価値を持つ
何故ならオンラインで得られるのは「信用」までで、
生涯顧客化に必要な「信頼」を醸成するにはオンラインだけでは難しく、リアルなホスピタリティを提供することが有効である
ことをお伝えしてきました。
<何故オンラインで「信頼」が醸成されないのか?>
人類学者で京大学長の山極寿一さんが、
オンラインのみのコミュニケーションだけで、
なぜ信頼まで醸成できないのかを説明されています。
「人類は文明前から「信頼」できる仲間の数を増やすように進化をしてきた。
仲間と信頼を築き上げるのは、言葉だけに依存していなかった
というより言葉は、時間や距離を超え、より多くの人数と情報のやり取りをするために、後から発明されたツールであった。
誰が どんな風に どういった表情や声のトーン、態度でといった非言語を含めた非言語こそが、信頼を醸成させるツールであり言葉で表現できるのは、伝えたいことの一部である。
だから、オンラインコミュニケーションのみで信頼を醸成させるのは、非常に難しいのだ。」
ということだそうです。
<ウイズコロナに必要なホスピタリティ・スキルとは>
だからこそ、「非言語」が相手に「伝わる」ことを全力で行えるようマネジメントすべきなのです。
「伝える」ではなく「伝わる」ことが重要です。
先日、久しぶりに接遇が素晴らしく、お気に入りの飲食店へ行った時のこと。
今回の接客は全く良いと思えないのです。
理由は2つ
①表情(特に笑顔)が伝わらない
②声が聞こえない=言語が伝わらない
①の表情(笑顔)が伝わらない
この店も以前は笑顔で接客していたのです
しかしマスクをすることで、口元が見えなくなってしまいました
実は笑顔は口角を上げるのが一番かんたん
恐らく今までの接客では口角を上げて口で笑顔を作っていたハズ
しかし、マスクをして口角の見えない今、
目の表現がもの凄く重要になったということです
そして目で笑顔を表現するのは、口角をあげるよりずっと難しいのです
気持ちがないと目で笑顔を作れないから
正直、マスクをして接客するようになってから、
笑顔が素晴らしいと伝わるような接客をする店ってほとんど なくなりました
ということは、マスクをしていても笑顔が伝わる
目の表情のトレーニングを徹底的に行うことが急務ではないでしょうか?
②の声が聞こえない=伝わらない、も同様です
その店もいつも聞こえる元気な「いらっしゃいませ」がボリュームダウンしているので
活気がないイメージになります
カウンターとの間に飛沫防止ビニールの間仕切りがあるとなおさらです。
オーダーを取りに来ても
いきなり黙って後ろに居る感じを与えるのです
我々が研修などを行ってアンケートを取ると
後ろの席の人たちが理解度の項目で点数が低いことが、よくあります。
この時の要因は、ほとんどの場合講師の声が聞こえないに起因しています。
人間は聞こえないを「分からない」に変換させてしまうからです。
まずはマスクをする以前より、声のボリュームを一段上げましょう
そして、マスクを通すと声がこもるので、ワントーン上げましょう
今まで音階のドレミで話していたとしたら、ファ〜ソのトーン に上げるのです。
それだけで聞きやすさ=伝わりやすさが変わります
これ以外にも、お客様に伝わるための工夫を色々考え、実践することです。
ウイズコロナ時代のホスピタリティは
リアルな対面接客にこそ求められる、「非言語」を如何に「伝える」か、なのです。
*ホスピタリティについて、拙著「おもてなしを売上に変える技術」に詳しく書かれています。
ご興味をお持ちの方は、是非お読みください!!
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