
新コロナウイルスの収束が見えません。
影響は観光業だけではなく、サービス業全体に広がっています。
そこで提言です。
お客様の少ない今だからこそ、
組織のホスピタリティレベルを向上させませんか?
<シン・ゴジラの既視感>
新コロナウイルスが騒がれだしてから、この光景どこかで見た気がするな〜と、ずっと考えてました。
思い出しました。
映画シン・ゴジラです。
映画で頻繁に出てくる言葉が「想定外」です。
例えば
「想定外でマニュアルが無いから、住民に自主避難を要請しよう」
などです
当然、住民にお任せになるとパニックになります。
そんな所も今回の騒動にダブるのです。
しかし、シン・ゴジラという映画は3.11をモチーフに作られた映画と言われています。
ゴジラの上陸時は津波を表していますし、再上陸する第4形態以降の模様は原発事故の状況なんですね。
そして当然、国の対応ぶりも、3.11を模しています。
それが今回の新コロナウイルスの対応で既視感を感じるということは、
3.11時の失敗から学ぶことをしなかった
ということなんです。
一方、台湾は今回、感染拡大を効果的に抑制できています。
台湾は、いち早く検査体制を構築しました。
例えば国民健康保険証に登録されたデータと、移民署(日本の出入国在留管理庁に相当)、
税関などとビッグデータを結びつけた分析を実施しています。
人々の渡航歴や臨床症状等から警戒レベルを判断して、
スピーディーに感染者を探し出せる仕組みを作ったのです。
マスクも素早く配給できる体制ができ、現在大人は週3枚配布されているそうです。
そのうえITを駆使して、マスクはどこの薬局に在庫があるのか、スマホで分かります。
何故台湾はこういった政策ができているのか?
理由は2003年に流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)と言われています。
台湾では73人がなくなっています。
その時の失敗の教訓が生きているのです。
百貨店に勤めていた時、ある先輩からこんなことを言われました
成功体験は捨てて失敗から学ぶことが大事だよ
と
確かに成功した企画を再度行うと、売上は下がります、もう一度やると更に下がります
当たり前です
しかし実際の現場では、成功体験が邪魔をして繰り返し行ってしまうのです。
しかし、失敗から学ぶと
失敗の原因を分析し、全く新しい発想をしようとします
結果NEWを生むのです。
<観光業には必ずこのサイクルが来る>
では我々民間の観光業は、過去の失敗から学びを得ていたでしょうか。
私は8年前から各地の観光セミナーで登壇する機会がある度
インバウンドは水物である。
ホスピタリティの向上で国内客リピーターを如何に創り出すか
その対策が必要であると訴えてきました
国内客のホスピタリティを向上させれば、スキルが身につき、
自ずとインバウンドへのホスピタリティレベルも上がるのです。
なぜなら、当時の人数が少ないので、話題になりませんでしたが
2008年のリーマンショック、2011年の大震災
どちらも大きくインバウンドの入り込み数を落としているからです
当時始まったインバウンド一辺倒の政策には不安しかなかったのです
しかし、ほとんどの自治体・事業所はインバウンドの誘客に全力を注いでいきました。
今の訪日外国人数は当時の3倍以上です。
インパクトが大き過ぎます。
現在は日本人観光客も影響は広がっています
ただ、ウイルスが下火になれば反動で元に戻るでしょう。
GWもひとつのキッカケになるかもしれません。
欧米諸国はこれから広がることが懸念されます。
影響は更に広がっていくことでしょう。
是非今回のことから学び、リスク管理のためのホスピタリティ向上を目指していきませんか。
<今来て頂いているお客様に矢印を向ける>
観光業・サービス業全体に現在は大変厳しい状況です。
お客様を集めてお話する仕事の私も同様です。
ただお客様はゼロではありません。
こういったお客様が少ない今だからこそ
手間のかかるホスピタリティを
自分たちの組織で何ができるか考えて
実行してほしいのです。
先日、問題解決の講義を受講されていた飲食店の方が
売上低迷の原因はコロナ!と言いたいけど、そんなこと言ってもしょうがない
店への入口の分かりづらさ解消や、接客マニュアルの見直しを行っていきます!
と発表して頂きとても嬉しくなりました。
そうです。
矢印をお客様に向けて、何をすべきか考え
次回またこういった騒動があっても戦えるよう
学び、行動していきましょう!
*ホスピタリティについて、拙著「おもてなしを売上に変える技術」に詳しく書かれています。
ご興味をお持ちの方は、是非お読みください!!