
<旅館料理が話題に>
こんなツイートが大炎上しています
「Go Toでちょっと高い旅館に泊まったら、大失敗。出てきた夕食がこれ。さらに天麩羅とごはん、お吸い物。多すぎて到底食べきれない。シニア層がメインターゲットのはずなので、つまり廃棄前提(としか思えないし、実際にかなりの廃棄が出ているはず)。不味くはないけど、体験価値としては……」
(原文ママ)
恐らく言いたいことは下記の2点。
①高い価格なのに夕食の量が多すぎるから大失敗の宿を選択した
②その量たるや廃棄前提と思われる程で、実際多量に廃棄されているであろう
価値観は人それぞれなので、この人の言い分が正否は置いといて。
(ただこの人から本業のIT/メディアリテラシーを学ぼうとは決して思いませんが)
私、元温泉ホテルの支配人の経験から言えることとしては…
ハイ、廃棄前提でかんがえていますが何か?
ですw
<廃棄ロスと顧客満足>
もう少し詳しく言うと
廃棄ロスをなるべく減らすよう常に考えています
ただし顧客満足が最大化することを優先しています
です。
旅館の食事は常に廃棄ロスと顧客満足の戦いです
商品を販売する店も同様です。
私が百貨店に勤務していた時は
廃棄ロスと機会ロスの戦いです。
廃棄ロスを怖がって発注量を減らすと、お客様が来店しても買えない
すると機会ロスが発生します。
機会ロスはその時点での売上を得られないだけではなく
ストアロイヤリティ(顧客の店に対する信頼度・愛着度)を大きく低下させます。
ということは顧客満足度を下げるということなのです。
旅館の料理も全く同じことで
経営視点で考えると 廃棄ロスは少ない方が良いに決まっています
顧客視点で考えると 事前期待以上の満足度を提供しなくては、リピートすることも口コミのチカラも得ることはできません
まさにマネジメント(二律背反をなんとかすること)なのです。
だから冒頭のツイートにマジレスすると
廃棄前提で食事を提供しているおバカな旅館はありません。
平均的な量の過不足は、我々の経験値、お客様からのフィードバック、実際現場の声で常に修正します。
しかし、一人一人お客様全員に求めているピッタリの量で提供すること、これは正直不可能です。
(もちろん事前の申し出にはできるだけ対応します)
そして当たり前ですが
高いプランになるほど、料理の質と共に量は増えます
逆に
万が一旅館の夕食量に不足感があった場合、顧客満足度評価は低くなります
旅行サイトの口コミでも、量が多いことに対しては比較的肯定的に書かれますが、
少ない時はほとんど否定的に書かれていることからも明らかです。
以上の理由からボリューム感は現在でも重要な価値の一つとは言えるでしょう。
<ミスマッチを減らす>
ではこういったケースを減らすにはどうしたら良いか
①コンセプトを明確にすること
②ターゲットを明確にすること
決めたコンセプトの価値で訴求、正しく伝わるよう発信を行いミスマッチを減らすことが何より大切です
今回のTwitterで該当すると言われている宿の公式HPを見ましたが
明確なコンセプトは書かれていないですし
宿泊プラン(スタンダード)の食事内容について至っては
レストランにて和会食(ご料金に応じメニューが変ります。)
しか書かれていないのです。(じゃらん等の旅行サイトには何故か写真載っているけど)
これではミスマッチが起きても仕方ないと感じました。
そして決めたターゲットのお客様が来館された時には、
120%満足させることを考え実行することです!
ターゲット以外のお客様には不満が残ってもしかたないと考えることです
何故なら、すべてのお客様に満足させることは不可能だからです。
すべてのお客様に満足させようとするから、内容が中途半端になり差別化できないのです。
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