
今回の話題は
ドーパミン・マーケティング
です。
あまり聞かない言葉かと思いますが
なぜドーパミンをマーケティングに活用するのでしょうか?
それは商品やサービスを提供した時、
お客様の脳内にドーパミンを放出してもらうことで熱烈ファンを生むから。
私がドーパミンに興味を持ったきっかけは、
茂木健一郎さんの本「加賀屋さんに教わったおもてなし脳」を読んでからです。
その中に
「ホスピタリティを受けたお客様だけではなく
提供したスタッフもホスピタリティを行うことで
ドーパミンが放出され快楽を感じる」
という一節がありました。
他人が喜ぶと自分も嬉しいという仕組みが脳科学的にも証明されたのです。
「生物は自分が生き残ることが一番大事だから生物は常に利己的である」が
科学界の風潮だったのに、
利他的行動からもドーパミンが出る
ことが生物学的には不思議だったそうです。
そんな人体の不思議ドーパミンを活用している企業が
増加しています。
その仕組みと実例、
それに私が独自に提唱する
さらなるドーパミンを放出するための
秘密をお伝えします。
<ドーパミンとはなにか?>
ご存知の方も多いでしょうが
ドーパミンをざっくり説明すると
脳内の神経伝達物質の一つです。
ドーパミンは原生生物の線虫にも存在していて、
行動するうちに餌を発見することで
ご褒美のドーパミンを放出して
餌の場所を記憶(学習)します。
ということで、もともと報酬系システムの目的は、
「餌のある状態ですごしましょう」
という生きるためのシステムだったのです
ドーパミンが出ると中脳から軸索という組織を通じ、
線条体と前頭葉それぞれに放出され
人に快楽を与えます。
いわゆる脳の報酬系と言われるシステムに作用するのです。
そのドーパミンには3つの作用があります
①報酬(快楽)を与え
②記憶(学習)することで
③結果自動で行動(習慣化)させる
という作用です。
要するにドーパミンの最大目的は
人に行動する動機(モチベーション)を与えることなんです。
よく耳にする「やる気スイッチ」とはドーパミンが放出されるコトと言えます。
*参考にした図書「Braindriven~パフォーマンスが高まる脳の状態とは」
これが悪い方向に向かうと
依存症に繋がります。
アルコール・ギャンブル・薬物・ゲーム…
これらの依存症もドーパミンが関係しているのです。
このドーパミンが食べることそのものだけではなく
学習することでも放出されるようになったのは
学ぶことで食料発見の機会が増え、知識が増え敵から逃れる等生き延びる可能性が高くなるから。
そのため食料や資源が少ない太古のホモサピエンスには
ドーパミンを放出する4つの欲求が生まれます
①新しい情報を知りたい
②新しい場所に行ってみたい
③新しい人に会ってみたい
④新しいコトを体験したい
余談ですが、この4つの欲求が
ホモサピエンスの出アフリカ、
いわゆるグレートジャーニーに繋がったわけですね。
そして欧米やアジア人にはドーパミン放出量の多い人の割合が何故か多く
ネイティブなアフリカ人には少ないという調査結果が出ているのも偶然ではないと思います。
そして食料が溢れる現代でも
我々の脳の中には、この4つの欲求が残っています。
だから我々は旅に向かい、観光をするのですね。
ドーパミンマーケティングにおいても
この4つの欲求を意識して
商品開発・販売促進することが
ポイントと言えます。
*次回はドーパミンマーケティングの具体的実例と
私独自の手法をお伝えします。
*ホンマでっかの中野信子先生のドーパミンに関する著書です。