
<クレーム初期対応の謝罪>
前回のブログの最後に
「初期対応の際、どんな謝罪をしていますか?」
という質問をしました。
皆さんはどう謝罪しますか?
代表的なのは
「申し訳ございません」
ですね。
「すみません」
という人もいるかも知れません。
<すみませんの意味>
因みに私が昔(30年前)百貨店に居た頃は
「相すみません」が謝罪時の接客用語として使用されていました。
(途中で「誠に申し訳ございません」に変更されました)
しかし今は「すみません」が、あらゆる場面で多用されています。
気をつけなくてはいけないのは、「すみません」の意味です。
「すみません」を広辞苑で調べると…
「物事がうまく決着できず、自分の気持ちが落ち着かないという意から
相手に対して謝る時、礼を言う時、頼む時などに使う語」
とあります。
要するに「すみません」は
「謝罪・感謝・依頼」と複数の意味を持ち合わせているのです。
故に謝罪の意としては軽いのです。
そのためクレーム対応時には使用しないことをオススメします。
更に「すいません」は「すみません」が言いやすく変化した言葉なので、
ビジネスの場全般にふさわしくありません。
<2種類の謝罪>
本題に戻ります。
覚えて頂きたいのはクレーム対応の謝罪には
全面謝罪
と
部分謝罪
の2種類あるということです。
そしてクレーム初期対応においては
部分謝罪を使用して頂きたいのです。
全面謝罪とは 言葉通り全面的に謝罪することです。
単純に「誠に申し訳ございません」とだけ伝えると全面謝罪になってしまいます。
お客様は「何に対して謝っているの?」という感情になるのです。
特にクレーム初期の
こちら側に非があるかどうか不明な時には使わないことをオススメします。
非が明確じゃない時全面謝罪すると…後で
「さっき謝ったよね」「そちらが非を認めたよね」
となり
不当要求に繋がるケースもでできます。(わざと狙う人もいる)
部分謝罪とは
何に対して謝罪しているのか明確に具体的に謝罪することです。
起きている現象・事実に対して謝罪します。
例えば…
「ご不便をおかけして 申し訳ありません」
「お時間を取らせて、申し訳ございません」
といった感じです。
前回、情緒的問題を先に解決する必要性をお伝えしましたが
クレームの初期対応をする時、
とにかくまずは謝罪することが重要です。
しかし、実際は謝罪しないお店が多いのも現状です。
スタッフ側が
「まだどちらが悪いか分からないのに謝罪したら認めたことになる」
「損害賠償をしなくてはならなくなる」
と考えて謝罪をしないでいると、
客観的問題に情緒的問題もプラスされ
より大きなクレーム
更に二次クレームに発展
していくのです。
どんな事実が発生しているかを捉え
何に対して不満をお持ちなのか?を考え
まずはとにかく部分謝罪を行うこと。
そうすることで、上記のようなリスクを回避しながら、
お客様の感情を抑える効果があるのです。