コンセプトとは?〜地域資源から価値ある商品をつくるには⑥

人気のジンギスカン店「蝦夷屋」です。このご時世、嬉しいことに完全個室があります。臭みがなくミルキーな羊肉はジンギスカン初心者にもオススメです。個人的には臭いのが好きですがwTVで有名になった「なまら厚切りジンギスカン」を焼いているところです。
人気のジンギスカン店「蝦夷屋」です。このご時世、嬉しいことに完全個室があります。臭みがなくミルキーな羊肉はジンギスカン初心者にもオススメです。個人的には臭いのが好きですがwTVで有名になった「なまら厚切りジンギスカン」を焼いているところです。

少し間が空いてしまいました。

 

コンサドーレかファイターズが勝ったら書こうと思っていたのですが、

どちらも、開幕からまさかの未勝利(涙)

 

先日ようやくファイターズが初勝利を達成したので、

書き始めましたw

そこからまた勝てていませんが汗

 

コンサドーレは水曜こそリーグ初勝利を!

 

さて、前回チェックリスト法でアイデアを拡散する方法をお伝えしました。

沢山アイデアが出てきたでしょうか?

 

チェックリスト法の中でオススメは「結合」=組み合わせです。

 

特に北海道は各地域で資源が被る事が多く、素材そのものでは差別化図れません。

 

 

組み合わせの例です。

写真は私もお気に入り、帯広の北海道ホテル。

 

もともと北海道遺産であるモール温泉が有名でした。

しかしそれにサウナを組み合わせたのです。

サウナストーブに水をかけるい事を「ローリュ」と言うのですが

モール温泉にローリュを組み合わせて「モーリュ」

壁の道産材にかけて「ウォーリュ」

 と名付けて発信しました。

 

更に「客室☓サウナ」の組み合わせです。

客室自体にプライベートサウナを作ってしまいました。

 

そうすると、今やサウナー達からサウナの聖地と言われる様になったのです。

 

何でも組み合わせれば良い訳ではありませんが

「組み合わせ」は、強制的発想法として今でも有効なのです。

 

 

【コンセプトの重要性】

 

自分が見ている限り、

地域でのまちづくりや商品・サービスづくりで一番不足しているのが「コンセプト」

だと思っています。

 

「みんなでアイデアを沢山出して、そのアイデアを絞り込んで膨らまし、プロトタイプ(試作品)を作ってから、まちづくりや商品作りをしました」

といった話は良く聞ききますが、コンセプトづくりを熱心にしましたという話はとんと聞きません。

もししていたとしても、そのコンセプトが発信されることはほとんどありません。

 

 

しかし出てきたアイデアから価値を創造するのには、コンセプトが欠かせないのです。

 

しかしコンセプトとは何でしょう?

 

コンセプトを調べると

 

•語源:ラテン語 concepto 「受胎」「妊娠」「着想」

•事業や商品、サービスに対する基本概念・基本思想

 のこととあります。

ちょっと分かりづらいですね…。

 

今まで一緒に仕事をしたコンサルタントの方達で、明確に言語化している人はいませんでした。

テーマやキャッチコピーのことと混同して勘違いするケースがほとんど。

(そのコンサルタントは北海道の6次産業化にたずさわっている方だったので驚きました)

 

私はコンセプトを

その商品(サービス)の「本質的な顧客価値の定義」

 だと思っています。

 

この言葉は楠本健さんの名著「ストーリーとしての競争戦略」に出てくる定義です。

 

有名なスターバックス

そのコンセプトは「サードプレイス」というものでした

 

第一の場所が家庭、第二の場所が職場

どちらからも隔離された心地の良い空間が第三の場所=サードプレイスです

 

 

コンセプトを「サードプレイス」にしたことで

 

ターゲットは「第二の場所」で仕事をしているビジネスパーソン

居心地の良い店舗設計を重視…間接照明、緩やかなBGM、座り心地の良い大きめのソファ、相対的に少ない店舗面積あたりの席数

カップとお皿が触れ合う音が、耳障りになるから、コーヒーカップにソーサーをつけないといった、

細やかなオペレーションがされています。

 

そして第三の場所というコンセプトを実現し、維持するためには、サービスのさまざまな側面で細かいコントロールが必要になるから

直営店のみの展開にしています。

 

これが「香り高く美味しいコーヒーを提供する」だったら

おそらく全世界に広がることはなかったはず。

   

ブックオフも優れたコンセプトで事業を拡大してきました

当初のコンセプトは「中古本のコンビニ」でした

中古ビジネスは買ってもらうことより、売ってもらうことがポイントだと認識していたからです。

その後、社会情勢の意識変化から「捨てない人のためのインフラ」に変更しています。

「買って使って捨てる」ライフスタイルをカッコ悪いと思っている人をターゲットにしたのです。

 

 

本質的な顧客価値とは「本当のところ、誰に何を売っているのか?」の問いに答えること

 

本当のところの意味は「見たままではない」という意味 

 

例で例えると、皆さんの地域の資源がホタテだとしたら

「新鮮で甘いホタテをお手頃価格で売る!」

ではないということです。

 

 

ハラリの「サピエンス全史」にも書かれていますが、

まだ存在していないものを創造して沢山の人達と共有、

力を合わせ協働できた事がネアンデルタール人を滅ぼし

我々ホモサピエンスが人類として生き残ったのです。

 

 同じように組織には「ビジョン」(あるべき未来の姿)の共有が必須であり

 

事業・商品には「コンセプト」(本質的な顧客価値の定義)が重要なのです。