
東京五輪が近づくにつれ、毎日のようにに聞かれる
「安全安心」という言葉。
四文字熟語のように使用されています。
しかし本来、「安全」と「安心」は違う意味の言葉です。
そしてホスピタリティを考える時、土台になるのが「安全」と「安心」。
故に、「安全」「安心」を正しく定義し、理解することが重要だと言えます。
それぞれ反対の言葉を考えると、理解しやすいと思います
「安全」の反対は「危険」です。
「安心」の反対は「不安」です。
広辞苑にも
安全=危険のないこと
安心=不安がなくて、心が安らかなこと
とあります。
ですから危険な要素を無くすことが「安全」だと言えます
これは客観的に捉えられるものです。
安全性と呼びますが、安心性とはあまり呼びません。
そして不安な気持ちにさせないことが「安心」に繋がります。
心の文字がついていることから分かるように、
安心とはマインドの問題=主観的なのです。
安心感と言いますが、安全感と言いません。
(中国語にはあるらしいですが)
ということは相手を不安な気持ちにさせないため、
「安心」のベースになるものが「安全」といえるでしょう。
危険要素が残っていると、不安な気持ちは取り除けません。
しかし難しいのは、いくら「危険要素を取り除きました!」
「これで安全です!」と言われても、
安心できないケースも沢山あることです。
例えば…
未来予測が難しいものは、なかなか安心できません。
放射能の問題とかもそうですね。
今回のコロナ関連の問題も、経験がなく未来予測が難しいので安心できないのです。
目に見えないものということも、不安に拍車をかけますね。
根拠が不明確なものも、安心できません。
エビデンスというやつですね。
危険因子を取り除く行為が、それで十分という根拠が不明確だと安心できません。
そして情報が届いていない状態も安心できません。
安心には情報開示が必須なのです。
多くの場合コミュニケーションの量・頻度が影響します。
今回の東京五輪のケースではどうでしょうか?汗
私の考える、目指すべきホスピタリティとは、
相手と信頼関係を醸成し、「安心」してもらうことです。
そのための場作り・人づくりを提供しています。(宣伝)
では安心してもらうために具体的にどうしたらよいのでしょうか?
それには利他主義を視点とした思考が重要だと考えます。
自分の利益や都合は一旦脇に置いといて、
「あなた」のためメリットになることをしたいと考え
相手と充分にコミュニケーションすることから始まります。
その際に、いくら「安全のためにこんなことを実施します!」と言われても、
その内容が自分達のメリットや利益が優先=利己主義的な考えが透けてみえている状況からは、
決して「安心」は生まれないのです。
*ホスピタリティについて、拙著「おもてなしを売上に変える技術」に詳しく書かれています。
ご興味をお持ちの方は、是非お読みください!!
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