
札幌で一番大きな百貨店の、エスカレーターに乗っていた時です。
いきなり、ガクッと体が前につんのめりました。
一瞬何があったか混乱しましたが、すぐ分かりました。
エスカレーターが止まったのです。
幸い転倒する人もいませんでした。
しばらく待っても動く様子がなかったので、徒歩で登りスタッフに知らせようと思いました。しかし社員らしき人がいません。
一階はテナントの化粧品コーナーなので、美容部員の方達しかおらず、地下は食品テナントのスタッフしかいません。
3分程度は、誰も来ない状態でそのままだったでしょうか。
やっとクレジットカード勧誘をしていたスタッフ(社員ではない雰囲気でした)がいたので、伝えて対応してもらいました。
実はそのスタッフ、停止したエスカレーターの目の前に来ていて勧誘の声出しをしていてのですが、言われるまで全く気づかなかったようです。
百貨店に長く勤めていた私には、ちょっと信じられない出来事でした。
私が勤めていた時も、エスカレーターがよく止まりました。
アラーム音が鳴って止まったと知ると、上下階の社員が必ず競い合うよう確認しに行ったものです。
そういえば、今回は音もなく止まっていました。
そういう仕様なのでしょうか。
社員不在でテナントスタッフばかりの状態で、もっと重大なアクシデントが発生したらどうなるのでしょうか?
恐怖を感じます。
テナントスタッフに、それだけの訓練がされているのだと思いたいところですが…。
このブログで何度もお伝えしていますが、ホスピタリティの語源は「Hospitalis」=異人歓待 という意味です
しかしそれ以外に「客人の保護者」という意味もあります。
本来「敵(Hostis)」である異邦人に対して、家に招き入れて歓待している間は、主人は客人に対し仲間であろうと手出しさせず、
安全を担保するのです。
まず行うべきホスピタリティの基本は、ゲストの「安全」を担保して、「安心」してもらうことなのです。
このことを忘れないで欲しいと思います。
*ホスピタリティについて、拙著「おもてなしを売上に変える技術」に詳しく書かれています。
ご興味をお持ちの方は、是非お読みください!!