
土曜日にETVで放送されていた「パンデミックが変える世界」素晴らしい番組でした。
サピエンス全史の著者ユヴァル・ノア・ハラリ氏始め、3人の知の巨人たちがパンデミック後の世界をどう考えるかをインタビューに答える内容です。
そのユヴァル・ノア・ハラリを目当てにみたのですが、
それよりも経済学者・思想家ジャック・アタリ氏の言葉が
素晴らしく、金言だらけでした
その中で特に心に刺さった言葉を2つだけ。
「パンデミックの今こそ
他者のために生きるという人間の本質に戻るべき」
「協力」は「競争」よりも価値があり、人類は一つであることを理解すべきだ。
→分断と差別が蔓延るこの状況だからこそ、
ホスピタリティが必要なことに勇気づけられます。
「利他主義は合理的な利己主義である」
利他主義という理想への転換こそ、パンデミック後の人類が生き抜くためのカギ
何故なら、他者を守ることが結局自分に返ってくるから
→ホスピタリティの本質を表す言葉です。
どんなビジネスでも、周りが栄えていないと
自分も栄えることはできません。
*木曜日0時から(水曜深夜)再放送があるそうです。
是非全ての方に観て頂きたいです。
素人コメンテーターの出るワイドショーを見る1時間削ってください(笑)
強くオススメします!
他の2人のも素晴らしいので、少しだけ紹介すると…
<イアン・グレマー(政治学者)>
・アメリカがリーダーシップを放棄したことで、世界の協調なくバラバラに対応
→アフターコロナの世界に大きな影響
・新興国や貧しい国は大打撃、特に人口多く経済の弱い国は過激化
→テロなど世界は不安定になる
・サプライチェーンが機能を失い、自国回帰する
→ポピュリズム、民族主義が蔓延る
米中の相互依存は弱まり、中国はプロパガンダ攻勢(ヨーロッパへ医療・マスク支援)
→中国は世界での存在感強まる
・格差は大きく広がる
<ユヴァルノアハラリ(歴史学者)>
*インタビューだけだと本意がちょっと分かりづらいので、
先日の日経コラムの内容も加味
・この2~3か月で世界を根底から変える壮大な社会実験が始まる
→アフターコロナに我々は全く違う世界に住むことになる
・その判断は今この瞬間を含む、たった数週間で判断される
→そして判断される緊急措置は、平時に戻っても消えることはない
・そのため我々市民は、ウイルスの流行だけに関心を持つべきではない
→全体主義的な体制が台頭する危険性がある
・監視と処罰ではなく、市民に科学的根拠や事実を提供し
市民が当局を「信頼」すれば,より効果的な対応が可能になる
→信頼してもらうには「科学への信頼」「行政への信頼」「メディアへの信頼」が必要である