「認識」と「記憶」するために「記録」のススメ

新コロナ カミュ「ペスト」 認識 記録 記憶 ホスピタリティ 濱野まさひろ
仕事で旭川に行った際「蜂屋」でラーメン。久々の外食は美味しくてたまりませんでした。

先日、非常事態宣言が解除されました

皆さんの組織では、発生からここまでに起きたことを記録しているでしょうか?

 

いつ、何が発生してどういう戦略を立てて実行していったのか

その結果どういう状況になっているのか?

 

是非、記録しておくことをオススメします。

 

改めて自分を振り返るため、サラリーマン時代の報告書を見ると

良かった点、成功したことばかり書いているのです。

しかし失敗したこと、イレギュラー対応のことはほとんど書かれていません。

 

 

 

 

上司の評価を気にしているのですね。

 

失敗やイレギュラーは成績不振の言い訳として、ほんの少し事実ベースが書かれているだけです。

そして次に同じようなことが起きた時、何をすべきか時間を掛けて悩み、前回と同じレベルのことしか実行できません。

 

 

カミュの小説「ペスト」のラストにこんな文章があります。

 

「彼が勝ち得たのは、ただ、ペストを知ったこと、そしてそれを忘れないこと

「ペストと生命の勝負で人間が勝ち得たものは、「認識と記憶」だった」

 

大事なことなので、もう一度

 

パンデミックで人間が勝って得たものは

認識=知ったこと 

記憶=忘れないこと

だった。

 

そして、知ったことを忘れないようにするためには「記録」するしかありません

 

私の今までの経験でも

失敗やイレギュラー対応を記録することこそが、ホスピタリティクオリティを上昇させるものです。

例えば、普段から発生する失敗・イレギュラーであるクレーム対応を記録することで、サービス改善することができます。

 

トヨタには「失敗の記録」システムというのがあるそうです。

ダイソンも同じような仕組みがあります。

 

成功ではなく失敗を記録することで、同じ失敗を繰り返すことがないように仕組みを作っているのです。

 

失敗の記録こそ解決策のヒントになります。

 

今回の新コロナに関しても必ず第二波第3派がやってきます

その時また慌てないためにも、今から記録しておきましょう。

 

 

と、ここまで書いてニュースを見たら

「 新型コロナウイルスの専門家会議で、政府が委員の発言をすべて記録する議事録を作成していないことが分かりました」

だそうです。うむむ。

 

カミュのペストの最後の文はこう書かれています。

 

「ペスト菌はけして消すことも消滅することもない。

そして、おそらくいつの日か人間に不幸と教えをもたらすためにペストはネズミたちを目覚めさせ、

どこか幸福な町に送り込むのである」