篠路駅前倉庫群

先日の新聞に、篠路駅前が近いうちに再開発され、駅前倉庫群の保存は白紙との記事が出てました。

札幌軟石でできた倉庫群は、「さっぽろふるさと文化百選」にも選ばれています。

私は6歳から20歳まで篠路に住んでいたので、まさにふるさとの風景です。

 

篠路駅前の倉庫は、1936年に第一号が建築されると、その後どんどん増えて、最大20棟までになりました。

陸の輸送拠点として、名産の玉ねぎなど、野菜を保存するためだったそうです。

 

ところが2007年の西側再開発時にほとんどが消滅し、現在は3棟ほどしか残っていないとのことでした。

その3棟も今回の再開発で保存が未定との話なのです。

 

 

北海道では、こういう話が本当に多いです。

そして、その度に私は悲しい気持ちになります。

他地域と一番の差別化要因である「歴史」をないがしろにするからです。

 

 

近年「地方創生」「地域活性化」の名の下に、沢山の自治体や組織が一生懸命活動しています。

只、こういった活動のお手伝いしていても、北海道で新しいコンテンツを作ることは、(グルメでもアクティビティでも)どうしても素材が似通っているので差別化が難しいと感じます。

 

しかし似通った素材も、その地域ならではの歴史が加わることで、絶対的なオリジナリティが出ると思うのです。

 

そして、その地域の歴史を語りつづけるシンボルが、歴史的建造物ではないのでしょうか?

 

よく「北海道は本州に比べて歴史が浅いから意味がない」と言われる方も散見されます。

しかし、残さないと永遠に歴史を積み重ねることはできません。

 

何処でも、同じ金太郎飴のような街並みをつくることが、真の地域活性化になるのか?

もう一度考えて欲しいのです。