ホスピタリティをつくる「場」とは

年数回ですが、登山に行きます。

と言っても、テント泊して縦走といったヘビーなのではなく、ライトな2時間程度の軽登山がほとんどですが。

 

何故山に登るのか?

軽登山ですから、もちろん「そこに山があるから」といった大袈裟なものではありません。

頂上に立った時の達成感や、登らないと観ることのできない風景、降りた後の温泉&ビールの旨さ…幾つかの具体的理由があります。

そしてその中の一つに、他の登山者とのふれあいがあります。

 

登山中、すれ違う人と必ず挨拶します。

そして山頂では、見知らぬ人と写真を撮り合い、何処から来ました、あそこの山はこうでした、など会話が盛り上がります。

山の中が、何故かホスピタリティ溢れた「場」になるのです。

 

普段は近所ですれ違う人にさえ挨拶しないのに。
何故、登山ではそんな「場」が生まれるのでしょう?
私の考える理由はこうです。
人間には他人に近づかれると不快になる距離=パーソナルスペースというのがあります。
狭い登山道ですれ違う時、相手との距離はごく親しい人だけ許されると言われるパーソナルスペースまで近づきます。

パーソナルスペースに入ってくる人を無視するのは、心理的に抵抗があるので、挨拶することで本能的に「私はあなたの敵ではありません」と表明しているのではないかと思うのです。

もっと深読みすると、臨時のコミュニティ形成をしているのかもしれません。

 

そう考えると、ホスピタリティには「場」づくりが大切なのが良く分かります。

 

ホスピタリティが生まれる「場」をつくるには、提供する相手との距離感が大事だということです。
そして、距離感を近づけるための仕掛けが必要だと思います。

 

究極のおもてなしと言われる茶道における茶室も、仕掛けがあり距離感が考えつくされています。

 

人的要素が重要視されるホスピタリティですが、物理的要素による「場」づくりも、同じくらい重要なのです。

皆さんの組織は、ホスピタリティが生まれる「場」が出来ているでしょうか?

 

*ブログアップした後にこんな記事を発見してしまいました。

 トホホ…。

 

先日登ったニセコアンヌプリ。

3回目にして、やっと天気に恵まれました。

写真は頂上から見える羊蹄山。

蝦夷富士の名に相応しい、美しい山です。

いつか登らなければ!