AIとホスピタリティ「アンドロイドはお客様の夢を見るか?」

2017年は「AI元年」だそうです(昨年と言う人も居ますが)。

元旦の全国紙全てにAIの特集が掲載され、その後もAI関連のニュースを聞かない日は殆どありません。
ポーカーでAIに負けたとか、株運用もAIで上手くいっている、新聞記事もAIに書いてもらい、果ては人間の病気の治療方針まで医師では無くAIが行う等、その進歩の速度には驚くばかり。

恐らくAIが人間の知能を超えるシンギュラリティは、現在予測されている20年後よりずっと早い段階で現実化されることでしょう。(何を持って人間を超えると言えるのかは分かりませんが)

その時、オックスフォード大学の予想通り、人間からロボットへ沢山の仕事が奪われることになるでしょう。

特に効率、速度、安さ=サービスの概念でオペレーションしている企業では特に顕著になると思われます。
例えばタクシー業界も只の運輸業と認識している所は、自動運転にアッサリ取って代わられる事でしょう。


以前は接客業に関して、コミュニケーションの問題からロボット化は不可能と言われてました。
しかし現在、外食産業でタブレット注文はどんどん進み、Amazonでは全くレジ打ちの要らないコンビニを作ろうとしています(アメリカでは340万人の人がレジ打ちをしています)。
もちろんAI自体を否定している訳ではありません。
人口減少、高齢化による労働力不足への対応には不可欠だと思います。

そんな今だからこそ「ホスピタリティ」なんです。
ホスピタリティスキルだけは、AIでも代替困難と言われています
駒沢大学の井上智洋専任講師(マクロ経済学)も「クリエーティビティー、マネジメント、ホスピタリティーが必要な職種は人の仕事になる」と予想しているそうです。

だから企業でホスピタリティが組織風土化していれば、今迄以上に差別化の切り札になるのです。
今後個人がホスピタリティスキルを持てば、ポータブルスキルとして強みになることでしょう!

気になることもあります。
毎度お馴染みホスピタリティの定義に対する認識です。

ある観光フォーラムに参加した時、お国の方が、日本の観光の強みはホスピタリティだと仰っていました。
そして、アンドロイドに接遇させている宮崎県の「変なホテル」はホスピタリティの評価が高いと仰るのです!
アンドロイドのホスピタリティレベルが高い?
耳を疑いました。

今のアンドロイドはお客様の顔色や会話の内容から、相手の心の中を類推してアプローチしてくれるのですか?
アンドロイドは相手の満足を受け止め自分も満足するのですか?

ホスピタリティの定義を皆が共通認識していかないと、とんでもない方向に進む気がします。

もちろん、笑顔の一つも無く、マニュアルのやり取りしか無いホテルのフロントマンより、アンドロイドの方がずーっとマシですけどね。

 
*因みにタイトルはカルト映画の元祖「ブレードランナー」の原作、フィリップkデイック「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」から取りました。
続編作成中みたいなので、今から楽しみです。


洋食コノヨシの海老フライとハンバーグです。
海老の大きさとハンバーグのジューシーさが絶品でした。