私は、基本的に政治のことをSNSで発信しないことをポリシーにしています。
しかし、今回はホスピタリティの世界に対しての影響がありそうなので、少し書いておきたいと思います。
「アメリカファースト」と、繰り返し叫ばれることで受ける違和感の正体はなんでしょうか?
先日、北海道の著名人の方が講演で、置き換えると自分の住んでいる「北海道ファースト」で考えることは当然だし、そんな悪いことでは無いと仰っていました。
仰る通りです。
自分だって、モノを買う時は北海道ファーストです。
転勤で本州で働いていたのに、Uターン転職したのも北海道ファーストだからです。
しかしこれは、もっというと基本的に「自分ファースト」です。更に「自分に関わるものファース」です。
きっと誰だってそうです。
自分にとってお金になる方、自分にとってPRになる方、自分が快適な方、自分が有利な方…
人は、自分にとって利益になることが、どちらなのかを考えて常にジャッジしている筈なんです。
人間は、自分がいちばん興味があって、一番大事なのです。
しかし、人類は誕生してからずっと、他者との関わりなしには生きていけないように出来ています。
だから言葉を持つことで、他者とコミュニケーションするようになりました。
自分が不足して欲しいモノと、自分がもっているものを他者と交換することからマーケットができました
多様な他者との良好な関係性を作り上げる事が、生きていく上で必要なのです。
その良好な関係性を「異人(=敵)を歓待」することで作り上げた風習が、ホスピタリティなのです。
手法は自分ファーストでは無く、他者ファーストで考えることです。
「自分ファースト」と叫ばれることの違和感の答えは、「そんなの当たり前」だからです。
それを、世界の中心国のトップが、「自分(の利益)がいちばん大事!」と声高に叫ばれるとオイオイ大丈夫か、となってしまうのです。
皆が「自分ファースト」になると、揉め事が起きやすくなります。
向こうの方が儲かっている!我々の敷地の境界線はココだ!みたいなことです。
そして揉め事の果てに起きるのが戦いなのです。
(就任演説中でも雇用・国境・富をアメリカに取り戻すために戦い、勝利すると言ってます)
20世紀、長いあいだ効率優先のサービスの概念が優位だった世界でした。
21世紀に入りグローバルな世界となり、やっとこれからは他者を認め合うホスピタリティの時代だと言われ始めたのです。
所が、世界中でアメリカ同様「自分ファースト」の景色が広がっています。
私達は、こんな時だからこそ、他者を認め歓待し、関係性をつくるホスピタリティの力を信じ、実践しなくてはいけないと思っています。
誤解を恐れずに言うならば、それが結果的に巡り巡って自分ファーストにもつながっていくのです。
リニューアルされた夜の豊平館。
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