ホスピタリティとサービスの違いを理解するには、先ず語源を知ると分かりやすいと思います。
ホスピタリティの語源をホスピタル=病院と思いこんでいる方もいますが、違います。
ホスピタルは後にできた派生語です。ホテルやホストホステスも同じく派生語です。
ホスピタリティの語源は「Hospes=余所者の保護者、異人歓待」と言う言葉です。
この言葉、更に遡ると「Hostis=敵」という言葉になります。
ホスピタリティの起源は「敵」を歓待することだったのです。
歴史は紀元前まで遡ります。
異民族同士が殺戮と侵略を繰り返していた時代、本来敵である異民族の家に行き、共同体を訪れた敵である異民族を迎えいれたことが始まりなのです。
当時は最初に客が「主人を殺しません」と宣言し、主人はその宣誓を信じ、招き入れたそうです。
(余所者を家に入れている間、主人は手出しさせないことから、Hospes=余所者の保護者だというわけです)
そして、飲食や宿泊を提供することで歓待したのが「ホスピタリティ」の起源なのです。
ホスピタリティを行うこと=目の前に居る「敵」を歓待するということは、常に命がけで行う必要性があったのです。
そんな大変なホスピタリティの風習は、歴史が変わっても絶えることなく続き、世界中で見られます。
それは何故か?
敵と飲食宿泊を共有することで、お互いの異文化・情報交流を促し、新たな技術や文物をもたらし、お互いの繁栄に寄与できたのです。
ホスピタリティを行うことが、敵に対して血を流して「戦う」以上のメリットを見出したのです。

昨年から、新しい家族に加わった「ゆい」です。