新年に「新しさ」を考える

今年のお正月は、ほとんど酒を飲んではゴロゴロの、いわゆる寝正月で過ごしました。

ということで、久々に正月のTV番組をじっくり見たのです。

そして、改めて驚きました。

殆ど新しい番組が無かったのです。

十年一日の如く、全ていままでヒットした番組の、繰り返しや焼き直しばかりです。

当然、全く面白くないのです。

 

以前からそうだったと言えば、それまでですが、何故そうなってしまったのか?

 

2日夜にNHKで放映された「新春TV放談」という番組に、その一因が隠れていました。

この番組は、NHK、民放問わず、テレビについて語り合うトークバラエティ。「テレビを斬れば世相までも見えてくる!」をキャッチフレーズに、あるときは裏方目線で、あるときは視聴者の気持ちを代弁しながら、今後のテレビを占います。(Wikipediaより)という番組だそうです。

 

パネラーは民放のプロデューサーやディレクター、芸人など、ほとんどTVの製作側の人間が中心です。

 

そして、そのテレビの製作側の人達は、皆口を揃えて番組中何度も、地上波テレビは「まだ大丈夫」と言ったのです。

 

理由として

「ユーチューブやニコ生などのネット配信より、地上波の方が番組の質が高い」

「今の芸人は全員レベルが高くて面白い」

「番組をTVという機械で見なくなっただけで、パソコンや携帯で観ている」

というような「まだ大丈夫」発言が続いたのです。

 

これを見ていて「まだ大丈夫」という認識こそが、「新しさ」を阻害する、危険なキーワードだと感じたのです。

 

 

ダイソーの矢野社長が、以前こんな話をしていました。

 

『ある時、セブンイレブンの鈴木会長に、「21世紀に生き残るためのキーワードを教えてください」 とお願いしました。

 

鈴木さんは、しばらく目をつむったあと、言葉を選ぶように、「矢野さん、これからは<新しさ>だよ」と言ったそうです。

これからは、 品質がいいとか、値段が安いということ以前に、古いものが淘汰されていく。

前に売れたものが、今年も売れると思わない方がいい。「常に新しいもので勝負しなければいけない」 ということです。』

 

私も全くその通りだと思います。

 

新しいことを行うのには勇気が必要です。根回し、調整、衝突…面倒なことも一杯出てきます。

だから、つい楽な方に「まだ大丈夫」と言い訳を言ってしまいます。

 

しかし、そこを乗り越え「新しさ」の追求をすることが如何に重要か!

そんな大切なことを気づかせてくれた、三が日でした。