登別温泉で「アーリーイン・レイトアウト」を考える

GWは登別温泉に宿泊しました。ナント10年振りです(仕事では頻繁に登別に宿泊するのですが、ビジネスホテルばかり)。


当然、宿は登別の名宿「滝乃家」!・・・と言いたい所ですが、滝乃家別館の「玉乃湯」です(笑)

しかし、結論から言いますと、湯も食事も大満足。そして、何と言ってもスタッフの対応が素晴らしいことに感動しました。

久々に北海道で新たなお気に入りの温泉宿となりました。


所で、今回私が登別に宿泊して改めて感じた事は、「アーリーイン・レイトアウトは温泉街を活性化させる!」と確信したことです。


皆さんも、想像してみてください。

一般的な温泉宿は15時チェックインで、30分程休んでから温泉入浴。1時間弱入ればもう17時前です

これで18時から食事となると、入浴後、本を読みながら少しゴロゴロしていれば、あっという間に夕食の時間です


今回宿泊した玉乃湯は14時チェックイン 11時チェックアウトです。今回は夕食を19時からにしました。

すると、お部屋に入って一休みして、14時半から1時間入浴30分休憩してもまだ16時です。

夕食までタップリ3時間あります。

流石に3時間読書しながらゴロゴロするのも勿体無く感じます。

ということで、今回久しぶりに温泉街を散策しました。

すると車で通過するだけでは分からない、新たな発見も沢山ありました。

初めて間欠泉公園も見ました。地獄谷も散策しました。共同湯さぎり湯にも入浴しました。

当然、おみやげ等の購入もしました。

何せ、浴衣で下駄を鳴らしながら温泉街を歩くのは風情があります。(冬は出来ませんが・・)


チェックアウトも同様だと思います。

通常の10時アウトだと、何と言ってもせわしないのです。

8時から朝食を取ったとして、部屋に戻れば直ぐ帰る準備をせねばなりません。

もう一点は、10時アウトだと昼食までの2時間、温泉街に滞在し続ける事は、(余程の目的が無い限り)中々難しいことだと思います

ましてや車が移動手段の場合だと、2時間有ればかなり遠方まで行くことも出来ます。

「折角だからちょっと足を伸ばして洞爺湖でも」って事になります。

ですからGWとは言え、11時以降の温泉街は何処も閑散としています。


現在、北海道の殆どの温泉街は、大変厳しい状況だと思います。

アーリーイン・レイトアウトは、その状況を打破する為の大きな対策になると思うのです。

当然、温泉街が活性化されることで、宿にとっても必ず良い影響が出てきます。

廃墟の様な温泉街に在る宿へ、行きたいとはあまり思いません。

昔の様に一旦館内に入ったら一歩も出さない戦略の時代では無いのです。



最近は北海道でもアーリーインレイトアウトのプランを採用する宿が増えて来ていますが、デフォルトで行っている宿はまだまだ少ないと思います。

ハードルは高いですが(大型館は特に清掃時間の問題が考えられます。)

調査した所、アーリーインよりもレイトアウトの方が需要が高いことも分かって来ています

何年か前に群馬県四万温泉で全宿レイトアウトプランに取り組んだ時は前年比35%増になったそうです。

例えば、先ずはレイトアウトだけ取り入れる等、是非地域全体で連携して取り組んで欲しいと思います。


*玉乃湯の写真を何点かご紹介。

チェックインはコチラのロビーでお茶を飲みながら座って行います。

この日は子供の日だったので、柏餅に昆布茶でした。

貸切風呂はコンパクトですが、露天風呂も付いています。

大浴場と共に鮮度の高い硫黄泉が掛け流されており、名湯登別の湯が堪能出来ます。

宿泊者は向かいの共同湯「さぎり湯」が420円の所250円で入浴出来ます。
濃度の高い硫黄泉と共に、宿には無い明礬泉が楽しめます。

夕食は囲炉裏懐石です。

色々な食材から一人3品づつ選んで焼きます。私は蟹甲羅焼き、鮎、白老豚を選択。

白老牛はすき焼きです。

大満足の食事でした。

朝はロビーで餅つきです。
男性スタッフが大変なエンターテイナーでして、全員大爆笑でした。
搗きたてのお餅はきな粉をまぶして頂きます。柔らか~。旨い。
小さい宿ですが、スタッフ全員笑顔を絶やさず、お客様を楽しませよう!という気持ちが伝わる接し方で大変好感が持てました。

また必ず訪れたい宿です。