「マニュアルとホスピタリティの関係性①」の続きです。
マニュアルの目的の2つ目に、「業務改善」があります。
一度マニュアルを作成しても、世の中の環境は物凄い速度で変化します。
それに伴い顧客の要求や期待も常に上昇します。
その変化に対応するのが業務改善です。
ということは、マニュアルは一度完成すればOKではなく、そこから変化させる必要があります。
そして改善するためには、基準との差(ギャップ)が分からなくてはなりません。
基準があるからこそ、「差」が分かるのです。
マニュアルが作成され標準化されて無ければ、そのギャップを感じることが難しくなります。
現場を「観る」ことによって、基準との「差」を改善していくのです。
そして、その現場からの声を吸い上げる仕組みを作ることが大切です。
逆に云えば最初から完璧なマニュアルを作成するのでは無く、不完全な形で構わないので、とにかく作ってみることが大事です。
あるホテルの業務改善プロジェクトのコンサルをした時、マニュアルが全く無かったので作成することになりました。
皆さんも、PCで作成する時のソフトは、汎用性の高いワードを使用することが殆どだと思います。
しかし、出来上がってきたのはフォトショップという画像編集中心のソフトで作成されたものだったのです。
作成した本人は、誰もが分かりやすくするためビジュアル中心のマニュアルにしたかったのでフォトショップを使用したとのことでした。
しかし、そのソフトを使用できるのは本人一人だけです。
改善による改訂が容易に出来ないのです。
これではあっという間に現場で「使われない」マニュアルになってしまいます。
マニュアルを業務改善に繋げるメリットを、最大限に活かしている企業が「無印良品」です。
「ムジグラム」と呼ばれるマニュアルは13冊2000ページを超えます。
スタッフはそれを忠実に守るだけではなく、現場でこうした方がもっと良くなると思った事を常に改善提案できるのです。
沢山提案すると表彰されるそうです。
そうして「ムジグラム」はドンドン新しくなり、変化対応していくのです。
全ての現場から、より良い作業の方法が取り入れることで、より生きた「自分達のマニュアル」になります。そして遵守されるようになります。
そして、何故それがホスピタリティに繋がるのか。
業務改善を行うことで作業は効率化され「楽」に「早く」なります。
その空いた時間が、ホスピタリティを発揮するための時間になるからです。
忙しい中、気持ちを込めた会話をすることや相手のウォンツを探ることは不可能です。
如何に作業を効率良く適正化を行い、目の前の顧客だけと向き合うことに注力できる態勢にする。
これがマニュアルを作成し活用することがホスピタリティに寄与する、最大のメリットだと思います。

*先日、九州のお友達から頂いた「茅乃舎のだし」と「ゆずすこ」。
ゆずすこは柚子胡椒をタバスコの様に液体にしたものですが、魚でも肉でも合うんです。美味しいですよー♪
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