地域の「宝探し」の先にあるもの

 

先日、札幌広域圏組合主催の「大阪に学ぶ!観光を通じた地域の価値の高め方~オモロイ街歩きで地域をプロデュース」というセミナーに参加しました。

 

 

講師は大阪で着地型ツアープランニングや観光まちづくりアドバイザーをしているオダギリ サトシさん。

具体的には「地域の宝を探して、加工して、地域の価値を高める」ことをされているそうです。

セミナーの前半は「宝探しのコツ」を中心にお話されてました。

 

しかし、私がポイントだと思ったのはセミナー後半にお話されていた「宝探しした後の、加工方法」に有ると思いました。

そして、それこそが今の北海道観光に必要なものだと思っているからです。

 

話を聴いていて、「加工方法」で大切な事は2つ有ると思いました。

「来て貰う為の仕組みづくり」と「おもてなし」です。

 

まず一つ目の「来て貰う為の仕組みづくり」をオダギリさん曰く、「来る人に楽しみを、帰る人に喜びを」常に考えることだと言います。

この言葉自体が、素晴らしくホスピタリティマインドに溢れる言葉だと思います。

 

それも特に最初の「来る人に楽しみを」が、一番重要であり、しかも出来ていないケースが殆どであると言います。

行ったら楽しい、けど行くまでにならない。その地域に来てもらうための見せ方・演出が不足した事例が大変多いと言います。私もその通りだと思います。

キーワードは「分かり易さ」!わかりにくいと楽しさのイメージが出来ないと仰っていました。

私が北海道観光の分かりにくさで気になるのは、カタカナ語が多いこと。

これは分かりにくいことの代表だと思います。

急速に高齢化が進んでいることに対して、「言葉」の対応は必須です。

 

*ちょっと話は逸れますが、北海道観光はデザインもお洒落にしようと考え過ぎるケースが目立つ気がします。

オシャレ過ぎて、実際の北海道の地域実態と乖離しているのです。

あくまで個人的なイメージですが、パンフレットなんかでも「ゴシック体」や「POP体」のデザインイメージが多いと感じます。

本州だと自然や歴史感を表すのに、「楷書体」や「行書体」も多用するのですが、北海道のパンフレットにあまり見ることが有りません。

デザインも分り易くするための大きなツールなので、こういった事も大事なことだと、いつも感じています。

 

話を戻します。

2つ目の「おもてなし」です。

地域のファンを増やす為の要素は「人」「暮らし」「営み」+プロのサービスだそうです。

 

地域の「人」に語って貰い交流し、異日常の「暮らし」を味わって貰い、地域の「営み」を立てている農林水産商業・ものづくりを体験して貰うことが、ただの「○○へ行ってきた」から「思い出」に変化させ地域のファンを作ることに繋がっていきます

しかし、これらを観光客に楽しんでもらう為には、おもてなしの意識を持ったプロの「まち案内人」が絶対必要だと力説されていました。

 

何故なら、「人」「暮らし」「営み」の原石をそのまま見せたら「ぶっきらぼうだった」「訛りがキツイ」「居心地が悪い」=「おもてなしが出来ていない」と言った話が必ず出るからだそうです。

 

だからこそ、地元の通訳者としての、観光客に「おもてなし」が出来る「まち案内人」を育てる事が重要だそうです。

 

自分が北海道観光を「なまらあずましく」するために進めていきたいこと、これがまさに「来て貰う為の仕組みづくり」と「おもてなし」にあります。

宝探しのその先に進むことの重要性を、改めて再認識したセミナーとなりました。

 

感謝です。

 

 

*質問コーナーで「宝探しをする時に、外部視点が必ず必要か?」という質問がありました。それに対してオダギリさんは「地域の人も10人に1人は気づいている人が居る。その人から少しづつ穴を空ける、連携しサポートしていくことが大切」との答えが返ってきました。

自分が今、参加している自治体のまちづくりにも当て嵌めて、あの人とこの人と・・・何人かの顔が浮かんで来ました。

 

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