マニュアルとホスピタリティの間にあるもの⑥

ホスピタリティコーディネータの濱野です。

 

前回の続きの話をする前に、先日富良野に行った時のことです。

 

富良野で一番有名なカレー屋さんにお伺いしました。

ここはカレー自体もさる事ながら、行く度にいつも髭のマスターが「二階空いてるよ。エスカレーターの足元に気を付けてね!」ニヤリと笑いながら古い木造の階段を指差す。そんな雰囲気も好きで何度も通っていました。

 

今回もそんなシーンを期待しながらワクワクと「こんにちは!」と入っていきました。

そうすると、いつもとちょっと雰囲気が違いました。入っても反応が無いのです。

私の目の前のカウンター前には若いスタッフが4~5名居て、スタッフ同士ワイワイ盛り上がっているのですが、全くアテンドがありません。

厨房に居た男性スタッフが見かねて、「二名様案内して!」と言われてから慌てて、「二階にどうぞ」と言われて(言われただけで)二階に向かいました。

二階の階段上には、上下ジャージの若い女性スタッフがおり「再度何名ですか?」と聞きました。

「二名です」と答えると「×××」。声が小さくて聞こえないのです。

聞き返すと「小さいテーブルでお願いします」と言っていたのでした。

着席すると、テーブルは水で濡れてました。

水を持ってきたジャージのスタッフに、「テーブルを拭いて下さい」と云うと、明らかに不満気な表情になり無言で吹きました。

「ソーセージカレー2つお願いします」と言うと、また無言で去って行きました。

 

暑かったのでコップの水をあっという間に飲み干し、ポッドの水を入れようとすると、

ポットの中は空でした。

ティッシュを使おうとすると、ティッシュの中も空でした。

 

暫くして、「ソーセージカレーになります」と言ってカレーを持ってきました。

(じゃあ、今は何なんだ?)と心の中でツッコミながら見ていると、

最後、伝票代わりのメモを、ポイっという感じでテーブルに投げたのです。

溜息を吐きながらカレーを食べました。

カレーは相変わらず、美味しかったですが・・・。

 

食べている途中で、そのスタッフは今度後ろのテーブル席に行き、

「ご注文をお伺いします」と聞いています。

そうすると、そのテーブルのお客様は「あれ?さっき言いましたよ?」と云いました。

すると、「はい聞きましたが、確認です」と言っています。

要するに忘れて再度聞きに来てたのです。

私の溜息は深くなり、食べると同時に店を出ました。

 

(好きなお店なので)善意に解釈すると、「たまたま」ピーク時対応で夏休みに高校生(かな?)をアルバイトとして雇って、充分教育がされていなかったのだろうと思います。

それと、その日は最初ランチタイムに行った時、外に30名以上の行列が出来ていました。

それでその時は諦めて、夜8時に再訪しての出来事でした。

もしかしたら、「たまたま」疲れきって居たのかもしれません

 

しかし、サービスは「一期一会」です。その瞬間瞬間が全てです。

「たまたま」は許されないのです。

 

そして、これだけの人気店で富良野を代表する店と言う事は、道内外のお客様に富良野観光のホスピタリティレベルを、この店だけで判断されている可能性も大いに有ります。

店名の言葉の意味を誤って解釈をしているのでは?と、思われないように、以前の温かい雰囲気のお店に戻って欲しいと思います。

 

ということで、先ずは「ホスピタリティレベル」より、「サービスレベル」を全スタッフに徹底させることのほうが大事なんです。

 

先日のビアガーデンの様に、素敵な例を紹介しようと思って探しているのですが、

現状は逆に残念なケースの方が多くなってしまいます。

只、残念なケースから北海道のホスピタリティの現状認識と課題、

改善点が見えれば良いと思い、今後も事例を随時紹介して行きたいと思います。

 

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