「割」から「リ」を失くすと「害」になる〜「どうみん割」に思う

どうみん割 ホスピタリティ オフィスAZM 濱野まさひろ
東川町の宿泊優待券を使ってディアバレーに泊まってきました。お湯・部屋・食事全部良しの宿で大満足です♪

 【割引の罠】

 

ずーっと商売をやってきた私ですが

どんな商売でも価格の割引という訴求策は一番簡単です

 

 

しかし「割」という漢字の通り、提供側ユーザー側共

「リ(=利益・メリット)」が無いと

「害」になります。

 

ということで、普段商売人はもっと難しい、商品やサービスそのものの価値をどう上げるか考え続けるわけです。

(そこで重要なキーワードになるのが「ホスピタリティ」なんですが)

 

ただ、創業祭やクリアランスセール、福袋などなど

お買得イベントもやらざるを得ないのも事実です

 

その際如何に「害」にならないかを考えるのが、マネジメントの腕の見せ所なんですね

 

 

【大炎上したどうみん割】

 

私がSNSで予測した通り、「どうみん割」は大混乱し炎上しました

 

どんな風に炎上したかは、すでに幾つかのまとめサイトがアップされているので

コチラコチラをご覧ください

 

 

 そして宿のSNSを幾つか見ると…

 

「残念ながら今回、北海道で出された「どうみん割」は当館ではご利用頂けません。

道民割は事業者が北海道への申請を経て使用できるのですが、この道の選別がかなりハードです。

例えば、当館よりも部屋数が多い施設でも、道からの助成金は10万=5000×20人分が今年度分という事です。

大きな施設は別なのでしょうが・・・

事務処理だけが増えてるのでは?が正直な感想です。

それぞれの道民に自由に使えるクーポン的なものをお渡しする事で良かったと思うののですが・・・」

 

 

「どうみん割について、、

連日、100件近くのお問い合わせを頂いておりますが、詳細がまったくわかっておりません。

28日正午開始とも言われておりますが、宿にはいまだ何も連絡がありませんので、まだ時間がかかるような気がします。」

 

こういった内容がほとんどです。

 

 改めて、どうみん割の目的

 

新型コロナウイルス感染症の影響により落ち込んだ旅行需要の早期回復を図るため

(道庁HP)

 

 観光業の振興策なんですね

 

しかし実際は旅館側が多大な労力を掛けて申請書類を書き

 割当の結果が来たのはほとんど販売前日の夜のようです。

 

しかもその割当が極端に少ないため売上への寄与が極めて少ない!

(その割には何故か、私が昔勤務していたN口観光は新聞に大々的な広告が出ている不思議w)

 

そして朝から晩まで問い合わせの電話が鳴り響き対応に追われ

 

一度割引で利用すると、高い価格でリピートすることも少なく…

 

今回は観光業の振興策だからユーザーは文句言うなという意見も散見されます。

しかし利用前から不満を与える顧客体験なんて、観光業側にもメリットなんか一つもありません

 

 【3つのションで害を減らす】

 

 是非今後観光業での施策はこんなことにならないようにしてほしいのです。

 

以前拙著で 私の経験からこういったイベント成功三原則「3つのション」ということを書きました

 

 

3つのションとはイベント時には「オペレーション」「インフォメーション」「コミュニケーション」が重要だということです

 

 

一つ目の原則は「オペレーション」です。

シンプルにすることです。なるべく利用者が考えないでも動けるようなオペレーションにすることが大事です。

それだけでトラブルが減り、そして提供する側の労力も減ります。

 

二つ目は「インフォメーション」です。

特に視覚情報、表示をキッチリすることが重要です。

分り易い案内表示を、しっかり目につくところへ設置するのがオススメです

 

最後の三つ目は「コミュニケーション」です。

先程のインフォメーションは、主催者側からの一方通行の情報です。万全を期しても、相手の受け取り方の相違や情報不足は起き得ます。

それを補うのは、やはり最終的に人対人同士、双方向のコミュニケーションなのです。

良好なコミュニケーションこそが、イベントのホスピタリティのポイントであり、参加者の満足度を向上させる最高の手段なのです。勿論、その為には会話の内容を想定して、正しく返答出来るように情報をインプットしておく必要があります

 

今後の施策では是非3つのションを意識して考えて欲しいものです。 

 

 

東川町では宿泊優待券というのを実施しています(既に終了)

 

先日この仕組を利用して宿泊してきました。

 

道の駅にある観光案内所にて宿泊予約後に施設から返信されるメール画面を提示すると

町民に5千円、町外利用者は3千円の割引券が配布されるというシンプルなもの

渡される時にインフォメーションとコミュニケーションもできます

 

こんなシンプルな仕組みが良いのです。

そして半額も割り引く必要はありません

 

ただ東川町は宿5件だけだから可能なのかな?!と思ったら

定山渓でも宿泊者先着5万人に2千円分の「どこでもクーポン」というのを配布するとのこと!

できるんじゃないですか!

 

こういった仕組みに、地域の現場に、直接予算渡したほうがいいんじゃないかい?(道産子)